
POSITAL の新世代 IXARC 高精度磁気式アブソリュートロータリエンコーダは、BiSS C 通信インターフェースに対応しました。このインターフェースを備えたエンコーダは、BLDC サーボモータにおけるコミュテーションおよび位置フィードバックに最適です。さらに、優れた性能特性、コンパクトなサイズ(直径 36 mm、高さ 32 mm)、低消費電力により、ロボットや医療機器などの複雑な多軸モーションコントロール用途に適しています。
BiSS C インターフェースを搭載した IXARC エンコーダは、POSITAL の最新 TMR 位置検出技術とマイクロプロセッサを採用しています。これらの改良により、分解能(最大 19 ビット)、動的応答(最大 12,000 RPM)、およびエネルギー効率が向上しました。マルチターンモデルでは、32 ビットの回転測定範囲(20 億回転以上)を実現しています。回転カウンタは Wiegand エネルギーハーベスティング技術により自己給電され、バックアップバッテリーやギア駆動機構が不要となり、保守作業が大幅に軽減されます。
BiSS C(Bidirectional / Serial / Synchronous Continuous)は、モーションコントロールシステムにおいて制御装置とセンサ/アクチュエータ間のリアルタイム通信を可能にする高性能インターフェースです。また、コントローラがスレーブ機器の動作パラメータを設定することも可能です。通信は RS-422 によるポイントツーポイント接続を基本とし、複数デバイスのデイジーチェーン接続にも対応しているため、効率的な配線が可能です。BiSS C インターフェースは従来の SSI インターフェースと同じケーブル部品を使用でき、システムのアップグレードを容易にします。BiSS インターフェースは非独占的な標準に基づいており、サポートおよびライセンスは非営利団体 BiSS Association e.V. から無償で提供されています。
他の POSITAL エンコーダと同様に、BiSS C 対応製品も多様な機械的構成で提供され、ハウジングやフランジ、シャフトタイプ、環境保護レベルの選択肢が用意されています。36 mm ハウジングは、一般的なサイズ 15 レゾルバと同じ取付寸法に対応します。ただし、レゾルバとは異なり、IXARC エンコーダはマルチターンのデジタル絶対位置測定を提供するため、A/D コンバータは不要です。