POSITAL

変化する市場に対応するための大型投資を実施し、成長を加速

2025-05 FRABA-Cooperate-Resuts-2024

産業用モーションコントロールアプリケーション向けセンサのリーディングメーカーであるFRABAグループは、2024年における厳しい市場環境を乗り越え、革新的な技術と新たな事業展開への投資を通じて、今後の成長に向けた基盤を強化しています。

2023年の売上高が4,600万ユーロだったのに対し、2024年は4,300万ユーロと若干の減収となりました。FRABAグループのCEOであり筆頭株主であるクリスチャン・レーザー氏は、次のように述べています。 「2023年は、パンデミック後の供給網混乱を受けて、顧客が在庫を積極的に補充したため、大きな売上増加が見られました。しかし、在庫が十分に満たされた2024年初頭には、注文数が減少しました。これは業界全体に共通する傾向でした。ただし、その後は製品ライン全体で受注が回復しており、2025年には健全な成長が期待されます。」

ヨーロッパおよび北米での売上減少に比べ、アジア市場ではこの影響は比較的軽微であり、マレーシアの製造拠点ではPOSITALのキットエンコーダの生産を強化しました。同施設では現在、約70名の従業員が働いています。加えて、中国・上海には貿易会社を新設し、POSITALおよびUBITO製品の中国市場へのサポート体制を強化しました。

また、国際貿易における障壁が増す中、FRABAは自社のデジタル対応製造システムの強みを活かし、米国および中国に新たな工場を設立することを検討中です。これにより、納期の短縮や各地域での顧客対応力の向上が見込まれます。

2024年は、研究開発および製品開発にも積極的な投資を行いました。UBITO事業部門では、Wiegandセンサの設計を刷新し、Wiegandワイヤの自動生産ラインおよびイベント検知・カウント用途向けの新型ASICモジュールを発表しました。この超低消費電力チップは、Wiegandセンサから得られるエネルギーのみで動作可能で、バックアップ用バッテリーが不要な自己電源システムを実現しています。

一方、POSITALではキットエンコーダ製品の販売量が増加しました。FRABAは、先進的な製品、高度にデジタル化された製造技術、そしてグローバル市場への積極的な関与という組み合わせが、今後の持続的な成長の礎になると確信しています。