
限られたスペースに最適なエンコーダ
POSITAL は、設置スペースが限られるモーションコントロール用途向けに開発された直径 20 mm のマルチターン磁気エンコーダを新たに追加し、IXARC 回転エンコーダシリーズを拡充しました。筐体全長はわずか 31 mm で、POSITAL が提供するマルチターンエンコーダの中で最小サイズです。設置面積を大幅に削減しながら、同社の他のエンコーダ製品と同等の性能を実現しています。さらに、バッテリー不要の Wiegand 回転カウント技術により、これらの小型エンコーダはほぼメンテナンスフリーです。
新しいエンコーダは、POSITAL の最新 TMR(トンネル磁気抵抗)センシング技術を採用し、最大 19 ビットのシングルターン分解能、優れた信号安定性、低消費電力を実現しています。センシングモジュールは高度な信号処理 ASIC によって支えられ、正確な補間処理とマルチターンデータ管理を行いながら、電力要件を最小限に抑えています。
IXARC ファミリーの他のマルチターン製品と同様に、20 mm モデルにも POSITAL の Wiegand エネルギーハーベスティングシステムが搭載されており、不揮発性の回転カウントを可能にします。シャフトが 1 回転するたびに Wiegand パルスが発生し、内部のカウント電子回路を駆動するのに十分な電力が生成されます。これにより、バッテリーや外部バックアップ電源を使用せずに、16 ビット範囲(65,536 回転)のマルチターン位置追跡が可能となります。システムの電源が供給されていない状態で動作が発生した場合でも、位置データは確実に記録されます。

エンコーダは耐腐食性に優れたステンレス鋼製ハウジングに収められており、複数のソリッドシャフトおよびホローシャフト仕様が用意されます。狭い機械スペースへの組み込みを容易にするため、コネクタクリップによりケーブルのラジアル方向またはアキシャル方向への引き出しが可能です。通信インターフェースは BiSS C および SSI プロトコルに対応しており、幅広い産業用モーションコントローラやドライブシステムとの互換性を確保しています。
コンパクトなサイズ、低消費電力、そして堅牢な磁気センシング設計により、新しい 20 mm IXARC マルチターンエンコーダは、ロボット、医療機器、コンパクトアクチュエータ、精密メカトロニクスアセンブリなどの用途に最適です。
**提供時期:**サンプルは 2026 年第1四半期より提供開始予定で、その後本格的な市場投入が行われます。新モデルは SPS(ドイツ)、Automation Fair(シカゴ)、iREX(日本)で展示されます。